いつか自分の体験を発信できる日が来るのでは?と思っていた大塚咲さんが、自叙伝を書き下ろしました。
壮絶な過去を、あからさまに…
出典;https://dot.asahi.com/wa/2017063000060.html
15歳の高校生の時、見知らぬ男に暴行されたことをカミングアウトした大塚咲さん(32)。
壮絶な体験を本にした思いや、元AV女優として業界が抱える問題などについて語りました。
なぜ、自叙伝とも言える著書「よわむし」を出すのは、今なのでしょう。
彼女はいつか自分の体験を書く日が来るのではないかと、思っていました。
女優を引退して5年たち、写真や絵画の活動に落ち着いて取り組めるようになり、過去を明らかにするなら、自分で書いた方がいいという思いがあったそうです。
それが今年で、いいタイミングだったと言います。
大塚さんは、自分から書きたいと提案して、3月から3カ月程度で集中してまとめました。
見知らぬ男にナイフを突きつけられることが実際にあるんだと、知ってもらいたかった。被害を受けて、私と同じように苦しんでいる人は多いと思う。
心の症状が出て、どうすればいいのか分からない人もいるはず。
私の実例が、ちょっとでも参考になればうれしい。
大塚さんは、家族にも被害を家族にも打ち明けられなかったと言います。
親に言っても、友達に言っても、「それでどうなるの」と、ネガティブなイメージしか浮かばなかった。
子どもはどこに相談していいのかもわからない。
警察に申告したところで、犯人が捕まったところでどうなるの。心の傷が消えるわけではない。
心の症状を改善しようと精神科病院に行っても、薬は出されたが、十分な対応をしてくれたようには感じなかった。
これが被害者の切実な思いであり、今の日本社会の現実なのでしょうね。
大塚さんは、だいぶたってから、ごく一部の人打ち明けましたが、「終ったことだろう」といった言葉が返ってきたそうです。
相手には悪気がなくても、この一言って傷つきますよね。
これは、今でいうセカンドレイプということです。
被害者の方は、言葉は否定せず、受け止めて欲しいはずです。
AV業界存続を願う大塚咲さん
いつまでも「元AV女優」とレッテルを貼られるのは残念だが、自分の過去に後悔はない。それも覚悟してやっていた。現場に関わる多くの人たちには感謝しているし、愛情もある。AV業界にはどこかシェルターのような役割もあると思う。