最近、何かと騒がれている日本体操協会です。
発端は女子体操の宮原紗江選手の告発から、大きく波紋を広げていきました。
その中で注目されていたのは、宮原選手の元コーチ速見佑斗さん。
宮原選手が勇気を出して記者会見を行ってから1か月弱の今日、やっと会見を行いました。
会見は謝罪会見でした。
その会見の内容や、そこで日本体操協会の本当の姿が見えてきたのか見ていきましょう。
速水元コーチの会見は?
<宮川選手への謝罪編>
速水元コーチは一人一人の質問に対し、しっかり真摯に答えたいといいます。
そして今後はどんな小さな暴力も使わないと誓い深く頭を下げました。
<質疑応答>
Q1.なぜ8月15日の発表から、3週間という長い期間があり、こうやって会見を行うのか、その真意と、宮川選手に対しての今の思いは?
A1.この記者会見につきましては、もともと、私はこの処分に対して、仮処分の申し立てを東京地方裁判所にしておりました。
その手続き等関係もふまえまして、そんな中で、宮川選手が記者会見を行いました。
言い訳のような前置きから、続けて速水元コーチは
そこから、もうちょっと日程を早くしたいという思いはあったんですが、会場の関係と、あと日々どうなるかわからないという状況の中で、意識的に遅くしたということではないんですが、きょうになってしまったこと、そして、宮川選手が記者会見を先にやったにも関わらず、これだけ遅くなってしまったこと。
それは、やっぱり宮川選手に対して負担も大きかった思いますし、そこに対しては、本当に申し訳なく思っております。
宮原選手に対して、謝罪をしました。
そして質問は宮川選手に対しての今の気持ちを問います。
Q2.宮川選手への、今の思いは?
A2.今の宮川選手に対しての思いは、とにかく宮川選手が勇気を持った会見をしたんですけれど、やはり18歳の彼女にとっては、すごく大きな負担であったことは間違いなく、今、やはりすごく不安定な状態であるということは間違いないです。
とにかく1日でも早く、宮川選手が元気で、また日々練習に行きたいと思える状況を1日でも早く作ってあげたいという思いと、1日でも早く、また次のステップに向けて出発できる環境を作ってあげたいなという思いでいっぱいです。
それはそうですよね。
18歳の宮原選手が大物相手に訴えたのですから、精神的にやられてしまうでしょう。
大人が守ってあげるべきだったのでは?
Q3. それは一緒に?
A3. 宮川選手が今、一番望んでいることが、私と一緒に今までずっと東京オリンピック、また、その先に向けて一生懸命思い描いてやってきたという思いも、彼女自身にもありますので、彼女が一番望んでいることは、私と一緒に…、これは、本当にいつになるかはわかりませんが、私自身もしっかり反省して、真摯(しんし)に受け止めて、また再出発が切れる状況を今後、頑張って作っていきたいと思っております。
一緒に、一緒にが連発されますね。
宮原選手と速水元コーチは一心同体ということを主張したいのでしょうか。
ここでちょっと速水元コーチとはどんな人なのか見ましょう。
速水元コーチのプロフィール
名前:速見 佑斗(はやみ ゆうと)
年齢:1983年9月27日生まれ 34歳
出身地:長崎県
経歴: 関西高等学校⇒日本体育大学⇒徳洲会体操クラブ⇒セインツ体操クラブ所属
速水氏もオリンピックを目指しますが、2008年の北京オリンピック代表選考後に引退。
徳洲会体操クラブを退職し、セインツ体操クラブに所属し日本代表のコーチを務めていました。
現在はこの一見の騒動で、コーチは暴力の事実を認め、無期限の登録抹消処分中。
という経歴の人物です。
塚原夫妻パワハラ疑惑の真実
塚原夫妻のパワハラ疑惑が実際に、速水元コーチや宮原選手にあったのかが、一番知りたいことです。
実際はどうだったのでしょうか?
Q1.日本体操協会の現在の体制への不満は?
A1.私だけではなく他のコーチも「(意見を)言ったら何かされるのではないか」「意地悪されるのではないか」と怖くて言えないことがありました。事実として、(宮川選手に)制限がかかったとか、海外派遣がなかったという事実があるので、やっぱり言うことを聞かないとまずい、優遇してもらえないという意識を多くのコーチが抱いているのは事実です。
やはり日本体操協会の中では、恐れられていた存在だったのです。
Q2.塚原本部長に対する現場の反発はどれくらいあったのですか。
A2.統計を取ったわけではないので正確にはわかりませんが、実際に私の周りのコーチの中で現場の声として感じるものは、多くが怖くて何も言えないと感じていることだと思います。
日本体操協会の将軍様のような存在です。
Q3.塚原強化本部長からパワハラはあったという認識ですか。
A3.そうですね。体操協会のNTC(ナショナルトレーニングセンター)の制限、(宮川選手は)海外派遣されていないので、「2020(東京五輪特別強化選手特別強化対策)に入っていないから派遣しなかったでしょ」と私が言われたのも事実です。
それについて体操協会の事務局長や別のコーチが専務理事に相談したこともあります。2020もよく分からない部分があって、強制ではなかった。なのになぜ、ナショナル選手なのに制限をかけられてしまうのか、なぜそうされるのかが理由としてよくわからなかった。(塚原千恵子)強化本部長と話したことがあって、体操協会のルールとして、体操協会が「ナショナル選手とオリンピック選手としても2020に入っていなければ(NTCの利用で)制限を受け、海外派遣もされませんというものが体操協会から正式に発表があれば従うので、体操協会からきちん発表してほしい」という話をしたことがあるのは事実です。
そのなかで、2017年の夏ぐらいに事務局長や専務理事とも相談しました。「これは強化本部長が決めることとはいえ、体操協会として解説する必要がありますね」という回答を受けていました。それに対しての、それ以降(解説などは)一度もいただいていないのが現状です。
体操協会は速水元コーチから、相談されていたのでした。
このように速水元コーチが真実を暴露するということは、日本体操協会に対してのチャレンジャーですね。
結局、塚原夫妻によってのパワハラ行為は事実だったということが速水元コーチの会見で明らかになったといえるでしょう。
恐ろしい話です。
次にちょっと面白い情報を見ていきましょう。
日本体操協会の業務の現状
日本体操協会役員をしている方が社長や学長だったりしています。
<日本体操協会 役員> <別の役職>
会長 二木 秀則 元ジャスコ(現イオン)社長取締役
副会長 塚原光男 朝日生命体操クラブ 校長
副会長 具志堅幸司 日本体育大学 学長
副会長 石崎朔子 日本女子体育大学 学長
常務理事 遠藤幸一 日本大学准教授
常務理事 塚原千恵子(女子体操強化本部長)朝日生命体操クラブ女子チー
ム監督
常務理事 中田大輔 ジャパン・スポーツマーケティング
所属
常務理事 米田功 徳洲会体操クラブ 監督
なぜ協会の業務だけに専任できないのでしょう?
それだけでは生活ができないということでしょうか?
このあたりの矛盾が派閥争いを招き、今回の問題のように何もいえない、逆らえない体操協会の体質を作っているような気もします。
変えていくという強い意志を持ったトップの人が、一日でも早く現れることを願います。
ネットの反応
ネットでは様々な意見がでています。
■これ、単なる暴行事件でしょ。
愛のムチとか、そんなレベルじゃないわ。
宮川選手もこの件に関しては(パワハラはまた別問題)冷静に考えたほうがいい。
あなたは犯罪被害者だよ。■2012年の桜宮高校の体罰から、体罰指導の連鎖について厳しく言われる様になって皆、学んだはず
体罰は古い指導法だと。■昔は当たり前だったケツバットやケツ竹刀、いまやったら一発で懲戒免職何でしょうね。昔も同じルールなら先生がほとんどクビになってしまう。
■宮川選手がドMに思えてしかたない。
■塚原がどうのこうの言われてるけど、此奴が一番悪い。
ネットでは暴力行為を行った速水元コーチに対して厳しい意見が多いですね。
まとめ
今年になってスポーツ界の問題が多数、発覚しています。
1月 日本レスリング協会
5月 日大アメフト
7月 日本ボクシング連盟
8月 日大チア
そして、今月また体操協会。
なんだか毎月のようにスポーツ界のパワハラ問題が、世間を賑わせている感覚です。
パワハラという感覚は日本人の古い体質で、まだまだ根本に残っているような気がします。
今年はスポーツ界のパワハラが話題になっていますが、どの業界も抱えている問題ではないでしょうか。
日本の政治・財界・企業はまさに力の社会であり、パワハラ行為が表に出てきていないだけで(出せない状況もあるかも?)根強くしみついてしまっていると思います。
日本体操協会においては、このような形で公表されたのですから体制を改める良い機会でしょう。
今後、どのように変わっていくのか楽しみです。
また、何か変化があったら追記していきたいと思います。